堕落論

ある日の休日。

パッと見ただけでは何もないような路面の継ぎ目に、左足を引っかけて炸裂音が生じた。二度見。何もない。

軽い捻挫。老いを感じる。オイオイ。追々。

地元で知り合いが営む飲食店で、ただ今コロナと共に大流行中のテイクアウト。

少なからず貢献できたらと思ったのに、帰り道でそんな目に。

テイクアウトした親子丼に、前日スーパーに売り出されていたサッポロクラシック。数年前から夏が近づくと見かけるようになった。

美味くないワケがない。

これは太る。わたしは確信する。防ぐ手立てもない。もはや太ることに抗うこともできない。流れ流れてOMRONの体重計がとんでもない数字を導きだすとしても。

ここ数ヵ月でビックリするほど太った。ぷよぷよ。心臓に軽度の異常が見つかり、気胸の手術をし、以前のようにはランニングも思うようにできなくなるストレス。飲酒に逃げて嫌悪感。コロナにかこつけて怠惰な生活。ああ、性根からして肥満体まっしぐら。

なんか、人生も終わってるね。そんな感じ。

だからといって、すぐに終わらないのもまた人生で。

このまま堕落しきるのも悪くないかも。

そんなに期待するなよ。元からそんなでもないよ。

まあ、いいこともあるよね。多分。

だって足は治ったし。ぷよぷよのままだが。